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SAI DIARY

難波の矯正歯科が倒産してから、「インシグニアの引継ぎ」でお問い合わせを

いただいています。

インシグニアやシンフォニーなどは、CTデータから歯根レベルまで整えながら、

顎骨内の適切な位置に歯を動かすことを目的としている矯正になります。

当院もお子様の小児骨格矯正以外は、ほぼこの方法で行っています。

一度、顎骨内での歯の位置を知ってしまうと、普通の矯正では心配で、

デジタルセットアップを選んでしまいます。

大切なことは、きちんとドクターがチェックをすること

ここが、インシグニアやシンフォニーの良いところなので、丁寧にやり取りして

くれる矯正医を選んで欲しいと思います。

歯は、大切な臓器の一つですから。

例えば、下の症例のように元の歯並びと顎骨を見ることが出来ます

上の歯並びと骨だけ見ると

このように並んでいることが可視化されます

そして歯を動かして、骨の中の適切な位置に配列してみます

きれいに並んでいますが、横からも確認します

歯根と歯根が近付き過ぎていないか、あるいはブラックトライアングルにならないか…など

いろいろと丁寧にチェックしてゴールを設定します

インシグニアは、数歯まとめてブラケットセットしますので、遊びがあります

従って、付けなおした際は、精度が落ちます

一方で、シンフォニーは一歯づつの個歯トレーになっていますので、格段に精度が上がります

インシグニアが出た時は、国産のシンフォニーがまだ発売されていなかったのですが、

今は、シンフォニーを使用してすべての成人矯正を行っています

特にリンガル矯正が好物の私は、シンフォニーリンガルでほとんどの症例をこなします


インシグニアの引継ぎは出来ますが、きちんとセットアップチェックして

くれたのかなぁと思うと、1から全部確認し直したいと思ってしまいます

インシグニアの販売元のオームコの対応では、元のデータまでみせてもらうことは

今のところ不可です

良く分からないゴールに向かって走るなんて、なんだか嫌だなぁと思うけれど

ブラケット付いたままの患者さんをなんとかするのも、歯科医師の使命だと

思っております

お困りの方は、なるべく親身に対応いたします

院長 玉置彩

他院で入っているブリッジのやり変え症例のご紹介です。

今までの治療で噛み合わせが下がってしまっていて、上の前歯の角度が急になっています。

あまり角度がきついと、歯根に負担がかかり、歯根破折や歯周病のリスクが上がるので

咬合高径を上げて、歯を少し中へ入れました。

ホワイトニングも頑張って下さったので、全体的に明るい色で作り替えが出来ました。

前歯のように目立つ場所を再治療する際は、これから20年ほど使うことになるので

奥歯のやり変えも視野に入れて、きれいな口元をご提案したいと思います。

最近、インスタに矯正ばかりアップしていて、HPブログがご無沙汰していたので、インプラントについて書きます

なんとなく、インスタにレントゲン写真載せても地味ですからねぇ

 

 

上顎に5本埋入しています。骨がもうギリギリで、サイナスリフトすれば良いのですが予算オーバーしてしまうので。

サージカルガイドで残存骨を攻めています。

 

こんな感じで、骨の真ん中に綺麗に入ります。

歯が入るのは半年後になるので、来年にこの続きを書こうと思います

CTと連動して設計できるのが素晴らしいですね

矯正もインプラントも3Dデータのおかげで飛躍的に精度が上がり治療する側の我々歯科医師も恩恵を受けています

昔は、ドキドキしたのですが、今は「大丈夫」と自信を持って骨に穴を開けることが出来ます

 

最近は、インスタばかりに投稿して、ブログ更新をしていなかったので、少し大きな症例を。

50代女性です。

上顎が全てグラグラで総入れ歯になりそうでした。予算の上限もありましたので、

インプラントでの修復と入れ歯の併用を想定しました。

ただ、まだお若いしおしゃれな方でもあったので、旅行先で夜、入れ歯を外して寝る時、

お友達とのランチで入れ歯の具合を気にする・・・のは少し辛いのではないかと

思いまして、なんとか前歯を残せないかと、まずは歯周治療に専念しました。

予想以上に復活したので、とりあえず前歯は保険のブリッジをいれ、奥歯はインプラント

の準備を始めました。上は削る前のお写真。

シミュレーションでは

上顎に合計5本です。下顎は2本すでに埋入済で、入れ歯とはお別れしています。

まぁ、本当に骨が無くて。サイナスリフトのような大きな手術はしたくないという

患者さんの希望もあり、ソケットリフトで対応できる範囲で設計を立てました。

このように、1本ずつ、角度や位置を決めていきます。

5本中3本が、上顎洞に当たってしまうので、上顎洞底を持ち上げることになります。

それでも、何ミリは確実に骨があるということが事前に分かるので、思いがけないミスを

防ぐことができます。

上顎に4本しか歯がないので、自分がどこに埋入しようとしているのか良く分からなく

なるのですが、ガイドを使えば、予定通りの位置に埋入できます。

こんな感じで上がってきました。

ここまで準備して、手術に挑むと、完璧にやり遂げようという気持ちになります。

まぁ、患者さんは今の入れ歯でも結構満足しちゃっているようで、なんでも食べられると

おっしゃっています。ちょっと逃げ出したい気分にもなりますね(^^)

歯根連動セットアップ付きフルデジタルインダイレクトボンディングシステムのご紹介です。

とても素晴らしい技術の進歩なのですが、歯医者ではない一般の人には、???かもしれません。

歯は、骨があってこそ、役割を果たす体のパーツです。
綺麗に並べるだけでなく、骨の形に合わせて、最善の配列をすることが、

超高齢化社会で歯を残すために重要です。

骨の中の状況を確認しながら、矯正治療を行います。

そして、更に大切なことは「どこにブラケットを付けるのか?」

普通の矯正を「ダイレクトボンディング」と言います。

歯科医師が直接歯にブラケットをセメントで付けています。

ブラケットには、角度が組み込まれていて、歯の種類ごとに既製のブラケットが作られています。

ところが、100人いたら、100種類の歯の形があるので、微妙に合わないのですね。

微妙に合わないですが、だいたい合っているのが既製品です。

人生で一度しか経験しない矯正治療で、「大体よりもなるべく完璧」を目指すのは当たり前だと思うので

大人の矯正は、「インダイレクトボンディング」を採用しています。

この「インダイレクトボンディング」とは、事前にブラケットをオーダーメイドで作製してから

合着することを言います。

普通の矯正よりも、幾分費用は掛かりますが、私の取り分は少し少なくなるように

金額を設定しています(^^)

技工料に差額分以上が掛かっています。

それでも、トラブルがほぼ発生しないことと、何度もブラケットを付けなおしたりしなくて済むこと

仕上がりは現時点で最善であることを加味すると、「インダイレクトボンディング矯正」が

良いです。

そして、どうしても私が歯根の位置を見たいという気持ちがあります。

変な位置の歯も、どうやって動かそうかと事前に色々、模索できます。

前歯の角度も骨の中に入るように設計できますから、極めて安全です。

審美歯科が専門ですが、「歯だけが人生ではない」「見た目でその人の価値は決まらない」です。

人生の最後まで食べたいものが咬める歯を残して上げたいし、自分の歯が自慢で

笑っていて欲しいと、どの歯科医師も思っていることと思います。

昨今、変な矯正も増えていて、やり直しの相談も増えています。

しっかりと話を聞いてから、矯正は始めてくださいね。

セカンドオピニオンでもお気軽にお問い合わせください。

 

上顎急速拡大や緩徐拡大は、成人では出来なかったのですが、矯正用アンカースクリューを使って安全に効果的に行えるようになっています。

矯正用アンカースクリューは、TAD(テンポラリーアンカーデバイス)ともいいます。

一次的に骨内に埋めて、固定源として使います。

今では、矯正の患者さんにほぼ使う必須アイテムです。

初診時です。

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治療中の様子

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最初の上顎

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急速拡大装置とTAD埋入

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上顎拡大後のリンガル矯正の経過

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下顎の最初

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リンガル矯正中

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口腔内が広がっていくのが、良く分かると思います。

舌のスペースが確保されますし、呼吸器系にも良い効果があり、無呼吸症候群の予防にも繋がります。

当院でも、歯科ボトックス注射(歯科ボツリヌス治療)を始めました。

人の寿命が100才に近付いている昨今、歯の寿命はそこまで長くありません。

歯周病治療・矯正・インプラント・予防治療を駆使して、更に『咬合圧を制御する』

必要があると思うようになりました。

以前から、噛む力の弱い子供たちへ「咬合育成」は行っていましたが、年齢を重ねると

『咬合力の適正化』が必要になってきます。

歯ぎしり・くいしばり・咬筋の過緊張・片頭痛・ガミースマイル・顎関節症の緩和・オトガイ筋の緊張緩和など、多くの治療効果があります。

嬉しい副反応としては、小顔効果ですね。


費用ですが

1.ガミースマイルの改善  2万円

2.オトガイ部の梅干し皺の改善  2万円

   (顎先が割れていて、割れ目にヒアルロン酸注入を希望される場合は、追加2万円)

3.咬筋肥大の改善  5万円

を予定しています。効果は6カ月程度です。


歯は消耗品です。すり減ると元には戻りません。大切に使って下さいネ。

まだ、治療途中ですが、回数ごとの色の変化の紹介です。

左上1本目が神経がなく、色が紫色に変色しています。かぶせ物はしたくないとのことで、インターナルブリーチを開始することにしました。

初診時の写真です。

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インターナルブリーチの薬剤を交換して3回目です。

ここで、そとからもホワイトニングをすることにしました。家ではしないということで、オフィスホワイトニング45分を予定しました。

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フィリップスズーム45分後です。

まだ、歯頚部に色が残っていますが、ずいぶん色が明るくなってきました。

インターナルブリーチで根元の近くは、まだ攻めていないので、もう少し根元まで薬剤を入れて引き続き漂白をしていきます。

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初診から、ここまで2週間程度経過しています。費用は6~7万円になります。

 

緊急事態宣言で、微妙に暇になり、ブログの更新が少しマメな玉置です。

抜歯して、インプラントが決まっている場合や、その可能性が少しでもある場合、骨が治るのを待たないといけません。

そして、その骨がなるべく多く早く治癒して欲しいのですが、ただ抜いただけでは、骨は凹みながら治ります。

理由は、骨と歯ぐきが同時に治癒し始めた場合、歯ぐきのほうが治癒のスピードが速いので、空間をほとんど軟組織で埋めてしまうことになるからです。

身体は、空間を許さないので、必ず何かで埋めようとします。もし、歯ぐきが入らないように膜を入れてスペースを確保すれば、ゆっくりとその空間は骨で埋まってくれます。

 

抜歯直後は、歯があった部分の歯ぐきがぽっかり空くので、完全に封鎖しようとすると、周りの歯ぐきを剥離して、引っ張ってこないといけないのですが、それはそれで、角化歯肉が減って問題になります。

抜歯した後の穴に、骨の材料を入れて、歯ぐきが入らないように蓋をしておくのが、ソケットプリザベーションです。

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最近、気に入って使っているのが、サイトランスグラニュールです。

膜は、傷が開いても大丈夫なシトプラストを使うか、チタンメッシュをよく使います。

感染した時に、事が大きくならない方を選んでいますね。

本当は、人の乾燥骨が好きだけど。。。

インプラントは、骨が無いと長持ちしないので、準備がとても大切です。

歯を抜くことから、インプラントの準備は始まるので、適当に抜歯されないように気を付けて治療を受けましょう。

 

 

そもそもは、審美歯科で開業させていただいたのですが、今では、矯正治療が非常に多くなりました。

中でも、子どもさんの歯科矯正が増えて、小児歯科のような日もあります。

子どもが苦手だったのに、どうしてこんなにチビッ子の治療をすることになったのかなと考えると、

究極の審美歯科は、

子どもの間に骨格を整えて、大体で良いので歯並びを整えて、生えたての永久歯にせっせとフッ素を塗り込んでピカピカツルツルに磨き上げ、言うことを半分くらいしか聞かないけれど、何度もハミガキを教えて虫歯にさせないこと

なのかもしれません。

当院では、骨格を整えることを重要視しています。

そして、恩師から言われた「お金をもらって治療する限りは、きちんと成功させること。うまくいくかどうか分からないような治療は、行わないこと」を大切にしています。

CTを使用することで、骨格を把握することができます。鼻腔の通りも、気道の体積も分かります。

歯列不正の多くは、顎の骨が小さい・鼻で息が出来ていないことが原因です。

呼吸器系を整えておかないと、しっかりと酸素を取り込むことができません。小さな子どもでも、鼻が詰まれば、夜間に安眠できず、疲れやすくなり、集中力が落ちたり、喘息などの疾患リスクも上がります。

大人であれば睡眠時無呼吸症候群や、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが上がります。

 

しっかりと鼻で息をしてもらうために、学童期だからこそ、できる治療があります。

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上顎の正中口蓋縫合を、ゆっくりと拡大して、広げていきます。

急速拡大ではなく、生理的成長に合わせて、ゆっくりと拡大するのが特徴です。

歯の傾斜移動ではなく、歯の角度を変えずに拡大していることが、とても大切です。

床矯正では、なかなか難しいことを、確実に行います。

鼻炎で鼻呼吸できない場合、近隣の北野病院の耳鼻咽喉科に紹介して、ファイバースコープで検査をして頂き、投薬治療を同時に行うこともあります。

拡大が始まると、鼻の中が良くなって、耳鼻科の先生がびっくりして下さいます。

夜、いびきをかかなくなって、ぐっすり眠れていますと、保護者の方から報告があると、とても嬉しい気持ちになります。

この装置は、本人には絶対に外せないので、失敗がないのが、最大のメリットです。

そして、痛くもないので、子どもからのクレームはありません。

この写真のケースも、非抜歯で治療が可能です。

 

骨格治療は、30万円です。適応年齢は、9~12歳くらいです。できれば、乳歯が残っている年齢が、垂直的にも治療を同時進行しやすいです。

歯の捻転や位置異常には、ブラケットの治療費が必要になります。矯正治療費の上限は60万円になります。