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SAI DIARY

臨床談話会(阪大)

2014年7月11日

4月20日に、阪大の臨床談話会へ行ってきました。

矯正用の小さなインプラントがあるのですが、それのお話です。
5年以上前に、アメリカ審美学会で見かけて、すばらしい!と思って個人輸入しようかと思っていたところ
少し遅れて日本でも認可が下りたので早速、愛用していたパーツです。

私は、最初の専門は補綴(かぶせ物)なので、そこから審美歯科に傾いていって、審美審美と言ってると
インプラントも必要だし、矯正も必要だし、歯周病も管理しなくてはいけないし、という進み方なので
所謂、昔の矯正というものをしていません。昔は矯正は本当に大変でした。

今は、装置は非常に使いやすくなっているし、ワイヤーは形状記憶だし、最終の歯並びはCADCAMで
設定できたりして、どんどん進化しています。
その中で、歯を遠心へ送る(歯を後ろへ動かす)というのは、ほぼ不可能に近いことだったのですが、
この矯正用ミニスクリューのおかげで、劇的に治療範囲は広くなりました。

歯科医になって15年間、いろいろな新商品に出会うけれど、これは三本の指に入るくらい必須アイテムです。

この談話会の先生は、韓国製のミニスクリューを使っておられて、その実物を見せてくれたのだけど
私が臨床で使っているのは、日本製で、見ただけで、日本製のほうが品質が良く、やっぱり日本の技術は
すばらしいなと再確認しました。

韓国製は折れやすいみたいで、そのリカバリー方法が、いざというときの勉強にはなったけれど、
日本製は折れたことがないし、折れると聞いたこともないし、入れるときのコツも、韓国製のほうは
先端がなめられるみたいだけど、日本製はサクッと入るし、自分の愛用品をお勧めしたくなったけれど
たぶん、輸入している会社のセミナー講師されているから、そういうしがらみもあるのかもしれません。

矯正の本場は、症例数で言えば、アメリカだと思いますが、装置や器具は徐々に日本製へシフトして
しまいます。日本の製品は、コピーではなくて、さらに改良されていて、本家を超えているので、少し
高くてもやっぱり日本製は、信頼度が高いです。

ドイツ製もとてもいいです。

矯正用インプラントは、最終的に除去するので、体に残るものではないですが、折れたりするのは
術者もストレスになるし、部品の信頼性は高いに越したことはないですね。

今回の先生は、矯正の指導医をされているので、かなりの難症例もこのミニスクリューを使って治療されていて
ここまで使えるのか!と勉強になりました。
また、さらに応用範囲が広がりました。

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