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SAI DIARY

上顎洞穿孔

2020年10月22日

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一昨日、歯科医師人生初めての、上顎洞穿孔に遭遇しました。

このレントゲンは発生後のCTなのですが、歯根が 「くの字型」に曲がっていることを、事前の普通のレントゲンでは分からず、簡単に抜けると思っていました。

削って二分割して抜こうとしましたが、一部が割れて、その空間の底が白くペラペラしていたので、歯の破片かと思い引っかくと、パカっと外れて、米粒くらいの隙間から、真っ暗な上顎洞が広がっていました。

ゾッとして、衛生士にテルプラグを出してもらい、米粒ほどにカットしてそっとフタをして、頼りにしている口腔外科に電話した次第です。

外科の先生には、「気にしなくていいから、そのまま抜歯して。穴はふさがるから」って言われましたけど

 

いやいや、無理です。

 

視界に空洞が入ってしまい、タービンで削ったら、そこからのエアーや歯の削りかすが、その穴から入ったら
鼻から出てくるのでは・・・とか考えたら、難しいです。

しかも、この歯根のくの字に曲がった部分が、全面上顎洞に接しているので、抜歯するときに力を入れて
上顎洞に入ってしまうかもしれないので、お願いしてそのまま外科へ行っていただきました。

 

1時間半後くらいに、患者さんからお電話があって「歯を抜いたら大きな穴になって、縫った。

明日、傷をカバーする為にまた外科に行くことになりました。」と。

 

後日、行岡病院の先輩から、えらく大変な処置になって、残根が上顎洞に迷入しそうになったと伺いました。

外科が近くにあって本当に良かったです。

 

 

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10月4日から、国際歯科矯正学会です。

初めてのバーチャル開催でした。本当は、今年の開催国は日本だったのですが。

出掛けなくても、勉強できるって最高なので、個人的にこの流れは嬉しいです。

世界中の英知を結集するのに、物理的な距離が排除されるのは良いことですよね。

 

 

 

 

症例写真は、正面観を載せているので、矯正の術前術後は

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こんな感じです。きれいになったことはなんとなく伝わると思いますが、横からのCTで見ると

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口元モッコリが、なくなって、とても綺麗になっています。

骨の形もリモデリングされていくことが、分かると思います。

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他院にて、高校生の時に矯正をした患者さんの「ガミースマイルを治したい」という相談です。

上顎は、すべての歯にリンガルブラケットをセットしました。

口蓋に矯正用アンカーを埋入。

かつ、唇側にもブラケットをセットし、アンカーを2本いれて牽引しました。

術前にCTで、根尖が動かせる方向を確認して、ブラケットの角度を決めてもらって、オーダーしています。

ガミー感がなくなりましたが、下顎前歯のズレも気になり始め、結局、下顎前歯部の部分矯正も始めています。

正面から見ると、ガミーは治っているのですが、前歯部の前後的なズレが明らかになっているので、そもそも、非抜歯で矯正をしたことが間違えではないかな?と思う噛み合わせです。

ご本人は「いまさら、抜歯は望まない」とのことで、上顎の歯を全部、後方へひっぱって帳尻を合わすことになりました。

私の今年の治療テーマは、開咬(オープンバイト)とガミースマイルなのですが、骨格との闘いをヒシヒシと感じます。

 

今年は、マスクの時期が長く、比較的、見える唇側に装置をつけることを許容してくれる患者さんが多いので、助かっています。

アンカーに頼りすぎている部分もあるので、歯根吸収にも気をつけながら、治療を進めています。

費用は、上顎(舌側頬側両方からアプローチ59万円)・下顎は前歯部のみ舌側から(22万円)いずれも税別

インスタ映えの歯

2020年6月13日

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まだ治療途中なのですが、前歯が終わって、仮着中です。右下奥歯はインプラント待ちで、まだ仮歯です。

患者さんが、自撮りでインスタにアップしたところ、とても反響が良かったと喜んでくれました。

最近、矯正もかぶせ物も、ズラッと並んだ歯並びが人気です。

坂上忍のような感じにしたいという謎のオーダーを入れてこられた女性の患者さんだったのですが、私なりに解釈してこのような形にしてみました。

基本的に、滅多に神経を抜いてまでごまかして被せる事はしないのですが、向かって右の八重歯を今回は、カモフラージュしました。

矯正するにはあまりにも中途半端な空隙で、坂上忍に近付くには、もう削るしかないと判断しました。

下顎は、舌側から部分矯正をしています。まだ終わっていないので、最後は正中があう予定です。

費用は、上の前歯5本で60万円 ・ 下の部分矯正22万円 ・ ホームホワイトニングジェル代1万円

昨年から、INSIGNIAでの治療を行っています。
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インシグニアは、CTで撮影したデータから歯根情報を抽出し、画面上で矯正のゴールを設定します。

通常、抜歯しない限り、歯根の形態を見ることは出来ませんが、CTから歯の全体像を取り出して、動かせます。

歯並びは、骨の中から美しいと、本当に美しいので、見えていないところが極めるといった感じでしょうか。

残念なところは、今のところ骨を反映していないので、骨の中にあるかどうかは、ドクターがCT画像とにらめっこしながら、大丈夫な位置を指定する必要があります。

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軸を決める澄明の精密プレイスメントガイドの中にブラケットが入っています。

ただ3~4個一緒についてくるので、途中で脱離して再度付けるときは、微妙にズレが生じます。

ブラケットがOrmcoの商品のみなので、そこがネックです。

ラビアル矯正(頬側)で、デーモンクリアブラケットになるので、ちょっとゴツイのが難点です。

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アーチフォームも画面上で確認します。

 

リンガル、ラビアル共に、一番、私が利用しているのは、ハイブリッドコアになります。

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実際の石膏模型を複製し、1本ずつばらして再度、配列して移動量や角度を決めます。

これは、リンガルに対応しているのと、どのメーカーのブラケットでも利用可能なので、非常に汎用性が高いのが利点です。

実際に手にとって見れるのも、やはり、脳が理解しやすいように思います。

欠点は、歯根が見えないので、CTで歯の形を確認しながらセットアップ模型のチェックをしなくてはいけません。

まぁ、そこが歯科医師の仕事です。

 

どちらの方法にしても、「ゴールが初めから決まっている」ということになります。

これは、とても大切だと考えています。

私の頭のイメージと、患者のイメージが一緒かどうか分からないのに進めていくのは、リスクがあります。

価格は異なりますが、矯正は、一生に一度の治療であるべきなので、是非よく検討して欲しいと思います。

 

小さい頃から、ずっとみてきた女児で顔が小さく、骨格が小さなケースについて。

上顎と下顎のバランスが悪く、上下拡大するか、上の歯だけ抜歯するかを小学校低学年で判断をすることになりました。

拡大しても入らなさそうだったので、上顎の4番を抜歯。

勝手に隙間が埋まり、比較的きれいに並びました。

下顎はぎりぎり、並びそうだったのですが、まさかの事件が起こります。

小学校高学年に最後に生えてくる第二大臼歯が生えてくるスペースが不足し、まるで親知らずのようなことになりました。

最初のレントゲンでは

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すでに引っかかっていますが、手前に残っている最後の乳歯が抜けたら第一大臼歯が前に倒れて生えてくるだろうと思っていました。

ところが、抜けても改善されず、生えてきません。

親知らずが邪魔なので、埋まっていますが、抜歯を依頼しました。

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親知らず抜歯後のレントゲンでは、かなり前方傾斜で生えているのがわかります。

上顎同様、4番の小臼歯を抜こうかと思いましたが、折角、前歯はきれいに並んでいるので、それは、嫌だなと考え、第二大臼歯をアップライト(起こす)ことにしました。

最初、左右6番にバンドを入れて、リンガルアーチで固定し、最後は、バネで起こします。

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ほっぺの肉にめり込むし、とても大変でした。

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ようやく、萌出スペースが確保でき、無事、生えて来ました。

大きくなってからだと、困難を極めると思うので、中学生で治せて良かったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

40代女性で、パラジウム金属アレルギーと歯周病による欠損があります。

インプラントで補綴することになりましたが、歯列不正もあり、矯正をしてからのインプラント治療になりました。

既に歯を数本失っていたので、それを利用して矯正することになりましたが、どうしても抜かなくてはいけない歯が1本あり、この抜歯で患者さんと悩むことになります。

歯を失い、インプラントするので、矯正もすることになったのに、更に便宜上1本抜歯になることを、そう簡単に納得できるものではないからです。

最初の口腔内です。少し混雑があります。

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下顎の写真の右にある部位は混雑していて、抜歯がいるのですが、反対の左は既にブリッジで大臼歯がありません。

矯正のシミュレーションでは、大臼歯のサイズほどのスペースは不要で、2mm強あれば足りる為、左側は矯正してもまたブリッジの予定でした。

そこで、右の抜歯した歯を、ブリッジの欠損部に移植してみようとなりました。

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移植は、ごくごくまれ~にしますが、わたしの成績は良くありません。いつまで持つかも分からないし、保険で出来る再植は、抜歯と再植が同時の場合のみ適応なので、結構、大変です。

今回は、受容側に穴がないので、インプラントの要領で、骨にドリリングして慎重に右から左へ植え替えました。無事に成功しまして、左側がブリッジではなく治す事ができ右側の隙間もきれいに埋めることができそうです。

滅多にないケースですが、歯を1本救ったような気持ちで、ちょっとテンション上がります。

小学校低学年の時、事故で、前歯を1本喪失しているケースです。

初診時、仮の歯を接着材で両隣の歯につけていました。出っ歯が主訴で、10歳の時に、矯正相談に来られました。

その時の口腔内写真です。正面からの写真でも前歯が出ていることが分かります。

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前歯が1本ない場合、大人であれば、左右を削ってブリッジかインプラントになりますが、あと70年ほどあるであろうこの子の寿命を考えると、できれば、天然歯で前歯部を構築したいといつも思います。

今は、矯正用のマイクロインプラントがあります。

16歳からと言いますが、実際のところ、10歳でも使えています。

治療計画は、出ているので、2本抜歯ですが、既に1本失っているので、2本目を1本目に移動させて失っていないほうは4番抜歯にしました。左右の移動は、マイクロインプラントを使いました。

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2番目を1番目の形になるように、プラスティックで形態を変えます。

3番目は2番目になるように形態修正をします。

将来的には、セラミックで治すと良いですが、今は、これで良いと思います。

1年ほどで矯正は終了しました。

当院のオフィスホワイトニングの「ズームホワイトニング」が、美STに紹介されています。

開業前の勤務先の頃から、Zoom!というホワイトニングマシンを使用してきました。

最初は、今よりも痛くて、大変だったけれど、他を試してみて、やっぱり一番白くなります。

他の国産のホワイトニングマシンは買ったものの、全然、使わず・・・。

 

その後、会社がフィリップスに買収され、今は、フィリップスズームとなりました。

元々、日本は、ホワイトニングの認可が降りにくい国なので、どうしても並行輸入に頼ることになります。

このフィリップスズームは、直接、海外から自分で取り寄せたもので、日本では、貴重です。

 

ご興味ある方は、ご相談下さい。