月別アーカイブ

SAI DIARY

16歳の女の子の症例です。

小学生の頃、ぶつけて、歯が折れて、断髄されています。笑顔がチャームポイントなのに最近、笑えないとの主訴です。

完全な失活歯ではないので、中からブリーチできるのかという問題がありました。

支台歯があまり残っていないので、もしかぶせるとしても、GPごと、くっついて外れるかもしれません。

若年ということと、笑えないということを鑑みると、ブリーチをやってみながら考えようとなりました。

yamanaka-1

yamanaka-2

この後、上顎だけホームホワイトニングも併用してもらった。

yamanaka-3

痛みが出ることなく、インターナルブリーチは終了。歯の半分以上レジンで修復されていたので、古いレジンは除去。

色の合ったレジンで、新たに詰め直して治療を終わりました。

将来的には、ジルコニアセラミックで治した方が良いと思いますが、笑顔が戻り良かったです。

 

 

 

上顎洞穿孔

2020年10月22日

sinus

一昨日、歯科医師人生初めての、上顎洞穿孔に遭遇しました。

このレントゲンは発生後のCTなのですが、歯根が 「くの字型」に曲がっていることを、事前の普通のレントゲンでは分からず、簡単に抜けると思っていました。

削って二分割して抜こうとしましたが、一部が割れて、その空間の底が白くペラペラしていたので、歯の破片かと思い引っかくと、パカっと外れて、米粒くらいの隙間から、真っ暗な上顎洞が広がっていました。

ゾッとして、衛生士にテルプラグを出してもらい、米粒ほどにカットしてそっとフタをして、頼りにしている口腔外科に電話した次第です。

外科の先生には、「気にしなくていいから、そのまま抜歯して。穴はふさがるから」って言われましたけど

 

いやいや、無理です。

 

視界に空洞が入ってしまい、タービンで削ったら、そこからのエアーや歯の削りかすが、その穴から入ったら
鼻から出てくるのでは・・・とか考えたら、難しいです。

しかも、この歯根のくの字に曲がった部分が、全面上顎洞に接しているので、抜歯するときに力を入れて
上顎洞に入ってしまうかもしれないので、お願いしてそのまま外科へ行っていただきました。

 

1時間半後くらいに、患者さんからお電話があって「歯を抜いたら大きな穴になって、縫った。

明日、傷をカバーする為にまた外科に行くことになりました。」と。

 

後日、行岡病院の先輩から、えらく大変な処置になって、残根が上顎洞に迷入しそうになったと伺いました。

外科が近くにあって本当に良かったです。

 

 

promotional_banner

10月4日から、国際歯科矯正学会です。

初めてのバーチャル開催でした。本当は、今年の開催国は日本だったのですが。

出掛けなくても、勉強できるって最高なので、個人的にこの流れは嬉しいです。

世界中の英知を結集するのに、物理的な距離が排除されるのは良いことですよね。

 

 

 

 

rose

今日は、私の誕生日で、15年前にこの診療所を開業した日でもあります。

周りには「私の誕生日は忘れてください」と、常々、言ってますが、30歳の誕生日に開業したので

誕生日が来ると、診療でトラブルなく、無事に過ごせたなぁと思うのです。

16年目もがんばります。

今後とも、宜しくお願い致します。

 

玉置彩

症例写真は、正面観を載せているので、矯正の術前術後は

kuro-f1kuro-f2

こんな感じです。きれいになったことはなんとなく伝わると思いますが、横からのCTで見ると

kuro1

口元モッコリが、なくなって、とても綺麗になっています。

骨の形もリモデリングされていくことが、分かると思います。

歯のホワイトニングの情報検索サイト「ホワイトニング歯科」に、「梅田」歯のホワイトニングおすすめクリニック9選の中に紹介されました。

梅田 歯のホワイトニングおすすめ9選

↑良かったらのぞいて見てくださいね

logo-687x261

当院では、Philips Zoom WhiteSpeed にて、ホワイトニングを行っています。

日本では、フィリップスのホワイトニングを扱う代理店が無くなっているため、直接海外から輸入して入手している医院にしか入っていません。

日本国内での数は少ないですが、歴史の長いホワイトニングシステムです。

アメリカのフィリップスホワイトニングサイトをのぞいてみてください

→ USA PHILLIPS ZOOM WHITESPEED

 

 

 

suga1suga2

他院にて、高校生の時に矯正をした患者さんの「ガミースマイルを治したい」という相談です。

上顎は、すべての歯にリンガルブラケットをセットしました。

口蓋に矯正用アンカーを埋入。

かつ、唇側にもブラケットをセットし、アンカーを2本いれて牽引しました。

術前にCTで、根尖が動かせる方向を確認して、ブラケットの角度を決めてもらって、オーダーしています。

ガミー感がなくなりましたが、下顎前歯のズレも気になり始め、結局、下顎前歯部の部分矯正も始めています。

正面から見ると、ガミーは治っているのですが、前歯部の前後的なズレが明らかになっているので、そもそも、非抜歯で矯正をしたことが間違えではないかな?と思う噛み合わせです。

ご本人は「いまさら、抜歯は望まない」とのことで、上顎の歯を全部、後方へひっぱって帳尻を合わすことになりました。

私の今年の治療テーマは、開咬(オープンバイト)とガミースマイルなのですが、骨格との闘いをヒシヒシと感じます。

 

今年は、マスクの時期が長く、比較的、見える唇側に装置をつけることを許容してくれる患者さんが多いので、助かっています。

アンカーに頼りすぎている部分もあるので、歯根吸収にも気をつけながら、治療を進めています。

費用は、上顎(舌側頬側両方からアプローチ59万円)・下顎は前歯部のみ舌側から(22万円)いずれも税別

インスタ映えの歯

2020年6月13日

hori-bhori-a

まだ治療途中なのですが、前歯が終わって、仮着中です。右下奥歯はインプラント待ちで、まだ仮歯です。

患者さんが、自撮りでインスタにアップしたところ、とても反響が良かったと喜んでくれました。

最近、矯正もかぶせ物も、ズラッと並んだ歯並びが人気です。

坂上忍のような感じにしたいという謎のオーダーを入れてこられた女性の患者さんだったのですが、私なりに解釈してこのような形にしてみました。

基本的に、滅多に神経を抜いてまでごまかして被せる事はしないのですが、向かって右の八重歯を今回は、カモフラージュしました。

矯正するにはあまりにも中途半端な空隙で、坂上忍に近付くには、もう削るしかないと判断しました。

下顎は、舌側から部分矯正をしています。まだ終わっていないので、最後は正中があう予定です。

費用は、上の前歯5本で60万円 ・ 下の部分矯正22万円 ・ ホームホワイトニングジェル代1万円

nv-pro3-microlaser-zlr3003-web

以前から使用していたコードレスレーザーのフットペダルが反応しなくなり、アメリカの販売元を辿って連絡したら、「もう、古くて僕ら直せないから新しいの買っちゃいなよ。特別価格にするよ」という英語のメールが届きました。

いつもそうです。アメリカの商品は・・・。壊れたら新しいのを買うのが当たり前。

日本は半永久的に修理してくれるし、まして、レーザーなら修理が出来ます。

でも、このコードレスで軽いタイプは使いやすくて、代わりになるレーザーも思いつかなかったので、「ありがと!買うわ」って返事をして個人輸入しました。

そのやり取りをしている間に、コロナウイルスが蔓延し、メールの返事がなくなり、レーザーだけが届きました。

新しいメニューもいろいろ追加され、英語とスペイン語?くらいしかなかった取説も、日本語が追加されていました。

金属に反応しないので、インプラント周りの歯肉の整理に愛用しています。

肉芽の除去、口内炎の処置、歯茎の整形などにも使います。

 

 

昨年から、INSIGNIAでの治療を行っています。
ins5 ins9

インシグニアは、CTで撮影したデータから歯根情報を抽出し、画面上で矯正のゴールを設定します。

通常、抜歯しない限り、歯根の形態を見ることは出来ませんが、CTから歯の全体像を取り出して、動かせます。

歯並びは、骨の中から美しいと、本当に美しいので、見えていないところが極めるといった感じでしょうか。

残念なところは、今のところ骨を反映していないので、骨の中にあるかどうかは、ドクターがCT画像とにらめっこしながら、大丈夫な位置を指定する必要があります。

ins3ins4

 

 

軸を決める澄明の精密プレイスメントガイドの中にブラケットが入っています。

ただ3~4個一緒についてくるので、途中で脱離して再度付けるときは、微妙にズレが生じます。

ブラケットがOrmcoの商品のみなので、そこがネックです。

ラビアル矯正(頬側)で、デーモンクリアブラケットになるので、ちょっとゴツイのが難点です。

ins6ins7

アーチフォームも画面上で確認します。

 

リンガル、ラビアル共に、一番、私が利用しているのは、ハイブリッドコアになります。

1002ins8

 

 

実際の石膏模型を複製し、1本ずつばらして再度、配列して移動量や角度を決めます。

これは、リンガルに対応しているのと、どのメーカーのブラケットでも利用可能なので、非常に汎用性が高いのが利点です。

実際に手にとって見れるのも、やはり、脳が理解しやすいように思います。

欠点は、歯根が見えないので、CTで歯の形を確認しながらセットアップ模型のチェックをしなくてはいけません。

まぁ、そこが歯科医師の仕事です。

 

どちらの方法にしても、「ゴールが初めから決まっている」ということになります。

これは、とても大切だと考えています。

私の頭のイメージと、患者のイメージが一緒かどうか分からないのに進めていくのは、リスクがあります。

価格は異なりますが、矯正は、一生に一度の治療であるべきなので、是非よく検討して欲しいと思います。